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BAクリエイターズサロン:
21世紀の情報基盤であるブロードバンドによって、21世紀型サービス、ビジネスを創出する時代、コンテンツが主役になる時代です。BAクリエイターズサロンは、デジタルコンテンツに関係する経営者、管理者、クリエイティブ部門担当等を対象とし、ブロードバンド時代のデジタルコンテンツ・クリエイターの育成・支援を目的に、為ケ谷顧問を座長とし、次世代を担うクリエイターをお招きし、3カ月に1回程度、勉強会と名刺交換会を開催しております。
これまでの実施状況は こちら(PDFファイル)、実施概要は下記に掲載。

Oct 30, 2009

第9回BAクリエイターズサロン


講師:松木靖明氏(株式会社アイデンティファイ代表取締役/CGアーティスト)

  開催日時:平成21年10月30日(火) 18:00~20:00
  開催場所:虎ノ門フォーラム

テーマ:未来のテレビ、未来の広告、未来の映画
~ネットワーク新時代における映像メディアのあるべき姿とは?~

参加者数:52名

講演会場風景と講演概要
第9回BAクリエイターズサロンには、(株)アイデンティファイ代表取締役 であり、自らもCGアーティストとして活躍をされている、松木靖明(まつきやすあき)氏を講師としてお招きした。


今回の講演は、「世界的な経済不況と人々の価値観の変化により、広告代理店とテレビ局の作り上げてきたこれまでの映像コンテンツの作り方に、大規模な構造転換を余儀なくされている。これまで私たちが「映像」と呼んできたものの姿も、その捉え方も、制作者、享受者ともに微妙に変化してきている。」として、松木氏が制作者(クリエイター)として長年にわたって放送、映画、広告に関わってきた実際の制作現場の経験を踏まえて、映像メディアのあるべき未来像を探ることをテーマとしていた。
講演では、最新のCMなどのコンテンツ制作事例を説明しながら、未来を語る上での現状分析から説き起し、その変化の状況を分かりやすくイラストレートしたチャートによって解説された。
松木氏は、そもそも「映像」とは何かと言う歴史的な捉え方から話をされた。これまで私たちが「映像」と呼んできたものの姿も、捉え方も、制作者も視聴者/観衆も共に微妙に変化してきていると言う。テレビ、映画、広告、それぞれの業界の変化の状況を示しながら、その背景には、デジタル化や小型化、映像の高精細度化などによる技術の進化で、映像を取り巻く環境が劇的に変わって来ている事を示された。映像を成り立たせる8つの要素を示され、ビジネス領域では(企画)(分配/配給)、プロダクション領域では(入力)(処理)(表示)、テクノロジー分野では(記録)(保存・管理)(機能化)の領域に分けたマトリックスで分かりやすく示された。それぞれの要素の変化を示しながら、制作者は何を目指して映像を作って行くべきなのかを示された。
松木氏は最後に、「これからも映像技術は更に進化を遂げて行くでしょう。ゆえに制作者は、その変化に敏感に対応する事が大切である。構造の変化に追いつけないものは淘汰されてしまう。しかし、「映像」が、人に感動を伝えると言う原則には変化はない。技術の進化で、YouTubeの様に言語や文化や時代を超えて多くの人に共有されることが出来るようになり、今までなかったような新しい価値が発見されるであろう。」と締めくくられた。参加者との間で、クオリティを追求するコンテンツ制作の意義などについても熱心な議論も展開され、盛会のうちに終了した。

(文責:為ヶ谷秀一)




講師プロフィール:
松木氏は、VFXスーパーバイザー/映像演出。ロサンゼルスのCG会社MAGICBOX、NHKエンタープライズCGルームのディレクターを経て独立、94年にCGプロダクション株式会社アイデンティファイ(EYEdentify Inc.)を設立。
コラボレーションをテーマに、国内外の様々なジャンルの人々とのネットワークを生かした幅広い仕事を手がけている。97年、 EYEdentifyがCG制作に参加したハリウッド映画「SPAWN THE MOVIE」が日本でも公開。同年、東京コレクションにおいてイッセイミヤケメンのファッションショーのために映像を制作。
また、CGアートディレクションを務めた映画「白痴」が99年ヴェネチア国際映画祭にて"FUTURE FILM FESTIVAL DIGITAL AWARD VENEZIA 1999"、2004年JR東日本TV-CF SKIキャンペーン「Triple Jump」篇にてACCベスト映像技術賞を受賞。最新作に、SoftBank「SMAP大移動」篇、その他、NAKABAYASHI TV-CF「鶴と日本庭園」篇、GUNDAM EV../09等の企画・演出を行う。また、VFXの制作技術論について、札幌市立大学デザイン学部、芝浦工業大学、京都大学、NTTなどで講演多数。立命館大学では研究諮問委員をつとめる。
株式会社アイデンティファイ(EYEdentify Inc.)http://www.eyedentify.jp/