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Sep 17, 2015

第99回BAエグゼクティブサロン


講師:関口和一(日本経済新聞社 編集委員)

テーマ:「インダストリー4.0時代の日本のものづくり」

日時:9月17日(木)18:00~20:30

場所:NTTデータ本社(江東区 豊洲3-3-3 豊洲センタービル)

コメント: 関口和一氏に、製造業の革新とITとの融合、インダストリー4.0時代の日本のものづくりの課題を語って頂いた。

はじめに、今年1月、米国ラスベガスで開催されたCESの展示を紹介。情報通信技術(ICT)の広がりに伴い、消費者向けのサービスに加え、製造業にも大きな技術革新が訪れようとしている。鍵を握るのが「IoT(インターネット・オブ・シングス)」と呼ばれるモノのインターネット技術。人工知能(AI)や超高速無線技術も加わり、自動運転車やドローン、ロボットなどの利用も広がりつつあると述べた。

GEは、インダストリアル・インターネット コンソーシアムを設立、シリコンバレーにソフト拠点を設置、ビックデータ解析技術を活用、今後10年で約1500億ドルの収益を見込む。 一方、ドイツ政府は、製造業における米国の復権、独中小企業のデジタル化の遅れ、製造業へのインターネットの浸透、生産システムの海外移転の動きから危機感を深め、業界連携で「プラットフォーム・インダストリー4.0」を設立、2020年までの5年間で18%の生産性向上を狙っている。  インダストリー4.0の優先は次の8分野、①ネットワークの標準化と構造化、②複雑な製造システムへの基盤構築、③ブロードバンド通信のインフラ整備、④統一的なセキュリティ技術の開発、⑤労働者の能力開発と働き方の見直し、⑥専門教育と成功体験の共有化促進、⑦データ保護などの法的枠組み作り、⑧エネルギー消費効率の引き上げ。 ドイツ企業(機械・部品、物流、通信、ソフトウェア)は4.0で業界連携、中小企業も徐々に接近。自動車、半道体製造企業は、4.0ソリューションを導入して次世代のモノづくりを模索している。

次に、インテルのボタンサイズに通信やセンサーを詰め込んだ超小型半導体「キュリー」の発表、「アップルウォッチ」の発売、ウェアラブル端末の拡大、ウェアラブル技術の進化が注目される。 背景にあるのは、ビックデータの活用、暗黙知からビックデータへ、クラウドがビックデータ活用を促進。 ビックデータの経済効果は2020年までに1.9兆ドル(携帯端末は16億台から73億台へ、「IoT」装置は9億台から300億台へ)。 日本は、この分野で出遅れている(①外国製スマートホンが国内を席巻、②クラウドコンピューティングで出遅れ、③個人情報保護法などが障害で、ビックデータ利活用の遅れ、④公的部門へのIT活用の遅れ(マイナンバー導入で前進か))。 日本のビックデータ利用効果は20兆円(医療:4兆円、交通:2兆円、他)。 日本のインダストリー4.0時代のもの作りの課題として、①技術改良から創造的イノベーションへ(理科系男子型技術開発と決別)、②ガラパゴス市場からの脱却(グローバル市場をにらんだ商品開発)、③プロダクトアウトからマーケットインへ(シーズ開発よりも二ーズ発掘)、④付加価値型ビジネスモデルの構築(もの作りとソフト・サービスとの連携)を挙げた。

最後に、経営トップの意識改革、3つのデータ(企業、行政、パーソナル)の活用、データ分析のプロの育成、「CIO(情報統括責任者)」から「CDO(チーフ・デジタル・オフィサー)」へが重要。 企業価値はハードウェアからソフトウェア、さらに上位レイヤーに移行しつつあり、最上位レイヤー:コンテンツウエア(インテリジェンス)が重要な鍵と述べた。

参加者数:26名

Sep 11, 2015

第4回スマートプラットフォーム・フォーラム


  1. テーマ

  2. 高齢化社会における住環境のスマート化を考える

  3. 開催日時・場所

  4. 日時:2015年9月11日(金)14:00~18:00
    場所:慶應義塾大学 三田キャンパス/北館ホール

  5. 案内チラシ
  6. 004_SPF.pdf

  7. 講演模様
  8. 来場者数:147名、ネット配信来場者数:494名