top > BAの活動

Mar 19, 2013

第77回BAエグゼクティブサロン


講師:藤代 裕之氏(ジャーナリスト)

テーマ:「『大槌未来新聞』の挑戦、被災地から生まれたソ-シャルメディア時代の地域メディア」

コメント:
ブログ「ガ島通信」運営、日本ジャーナリスト教育センター(JCEJ)代表運営委員、4月から法政大学社会学部准教授、関西大学総合情報学部特任教授に就任する藤代裕之氏に、2011年3月の東日本大震災に対する、自らのソーシャル震災支援活動、特に大きな被害を受けた岩手県大槌町の地域メディア「大槌みらい新聞」の立ち上げについて語って頂いた。
はじめに、東日本大震災の“ボランティア情報まとめサイト”を関係者の協力で如何に短期間で立ち上げ、広げることができたかを述べた。続いて、大槌町との出会いと地域メディアをどのように立ち上げたかを述べた。
2012年5月の連休の被災地取材時に、オープンしたばかりの大槌町のボランティア向け無料宿泊施設「きらりベース」に出会い、大槌町は津波被害で町長以下幹部職員が多数死亡、大槌町と釜石市をカバーしていた地域紙「岩手東海新聞」が廃刊となったこともあり、情報発信力が大幅に低下し全国に被害状況があまり知られていなかった。そこで、参加者をTwitter、早稲田でのリアル説明会で募集し、日本ジャーナリスト教育センター(JCEJ)を主体に、社会人(=現地責任者)と学生15人(早稲田、慶應、法政、白百合、津田塾等)からなるプロジェクトを作り、大槌町や各種団体の協力を得て、地域メディア「大槌みらい新聞」を2012年夏に立ち上げ、月1回、紙媒体を全世帯に5000部配布するとともにソーシャルメディアを駆使し、大槌町の情報を発信している。
学生は、連日自転車で活動(見える化を意識)、町民へのアンケート調査で、行政情報の不足、仮設住宅にバラバラ入居での「口コミ」消滅を知り、当初の新聞は、行政(地域)情報や、町の人の顔写真を掲載し、井戸端会議で話題になり喜ばれた。現在は、大槌町情報の全国発信に力を入れている。また、町の人に携帯写真の撮り方を教え、町の人による写真展(主催:大槌町)が、大槌、東京、横浜で開催されている。
震災から2年を経過した現在、集会所に設置された震災支援用インターネット、PCは撤去され、大槌町の現状は厳しい。課題は、インターネットのリテラシーの低さ、少子高齢化、産業の停滞など。これらの被災地の課題は、これからの日本の課題でもあると述べた。
交流会では、藤代氏のソーシャルメディア支援活動はすばらしいが、ソーシャル系震災支援活動を全体的に見ると、グーグル、アマゾン等の外資系の組織的な取組が目立ち、日本勢の影は薄く残念・問題などの意見が出ていた。

参加者数:17名