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Apr 19, 2012

第70回BAエグゼクティブサロン


講師:青山友紀(BA顧問、GICTF会長 慶應義塾大学教授 東京大学名誉教授)

テーマ:「2010年代に生じるICTパラダイムシフトとそのインパクト」

コメント: グローバルクラウド基盤技術フォーラム(GICTF)会長である青山友紀先生に、2010年代に生じるICTパラダイムシフトとそのインパクトについて、詳しく解説して頂いた。
はじめに、2011年はICTの転換時点、①“情報爆発”から“ビックデータ”へ、②東日本大震災の発生、災害復興へのリソース投入、③新世代NW(NWGN)研究がフェーズ2へ、④クラウド゙はシングルからハイブリッドへ移行すると述べた。
2011年に発生したデータ量は、1.8ゼッタバイト(10の21乗バイト)を超え、ビックデータの研究開発が本格化している。NWGNはOpen Flow(プロトコル)によりパケット転送を集中制御するフトデファインドNW(SDN)で、ネットワークの仮想化(複数機能のNWの共存)が実現でき、各国で実証実験が始められている。
2011年は、クラウド誕生5周年、クラウドシステムは、必要なときに必要なだけ、柔軟なスケール、リソースの仮想化、セルフサービスインタフェースなどのメリットがあり、クラウド管理基盤ビジネスは、米国が圧倒的(米国:93%、ヨーロッパ:3%、日本:1%)である。この市場規模は、2011年が14,000億円に対し2015年には22,000億円に拡大する。また、クラウドは、2011からハイブリッドクラウドが始まり、2015年以降はインタークラウドに向かう。
日本は、GICTFをいち早く(2009年に)設立、クラウドの相互運用性、可搬性を担保するインタークラウドの標準化活動を、国際標準化機関(ITU-T、IEEEなど)と連携して進めている。また、ジャパンクラウドコンソ-シアムを設立、ビックデータ化する医療情報を震災時でも継続的に利用可能とする医療クラウド、クラウドによる電子行政の効率化、マイナンバーの導入・活用等が検討されている。
最後に、①ビックデータ時代における災害に強い高信頼インタークラウド研究開発・標準化へのリソース投入、②仮想化されるネットワークリソースとクラウドのVMリソースの統合的制御方式の研究開発、③欧米のインタークラウド研究グループとの連携が必要であると述べた。
交流会では、圧倒的に強い米国のクラウドに対し、インタークラウドで日本がどう巻き返すことができるか、NWNGの研究開発・導入がどう進むかなどが話題になった。

参加者数:22名