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Dec 14, 2012

第18回ブロ-ドバンド特別講演会


  1. 講演テーマ

  2. 「2013年はどう動くのか?~ソーシャルメディアの現在と未来~」

  3. 開催日時・場所

  4. 日時:平成24年12月14日(金)14:00~17:00
    場所:明治記念館 曙の間
    会場参加:311名、ネット視聴:1500

Dec 07, 2012

第20回BAクリエイターズサロン


講師:石戸奈々子 氏(NPO法人CANVAS理事長/株式会社デジタルえほん代表)


  開催日時:2012年12月7日(金) 19:00~21:00
  開催場所:東放学園キャリアーサポートセンター

テーマ:「デジタルキッズ!
デジタルネイティブな子どもたちのクリエイティビティはすごい!
デジタル時代の子どもたちの創造・表現活動を支援する場、ツールづくりについて。」


参加者数:36名

講演会場風景

Nov 26, 2012

第6回ブロ-ドバンド特別シンポジウム


  1. シンポジウムのテーマ

  2. 「国際競争力のあるITプラットフォーム・ビジネスのあり方~主として緊急性の高い映像配信プ ラットホームについて考える~ 」

  3. 主催・共催

  4. (1)主催:特定非営利活動法人ブロードバンド・アソシエーション
    (2)共催:一般社団法人IPTVフォーラム、特定非営利活動法人映像産業振興機構、
    一般社団法人日本映像ソフト協会、一般社団法人デジタルメディア協会、
    財団法人原総合通信システム基金

  5. 開催日時・場所

  6. 日時:平成24年11月26日(月)15:00~18:00
    場所:慶応義塾大学 三田キャンパス 北館ホール
    会場参加者:172名、ニコニコ生放送来場者:約3万4千


  7. シンポジウム構成

  8. 「第6回ブロードバンド特別シンポジウム」式次第 (PDF資料)

Nov 15, 2012

第74回BAエグゼクティブサロン


講師:塚田修氏(香川大学大学院 地域マネジメント科 教授)

テーマ:「営業トヨタウエイのグローバル戦略」

日時:11月15日(木)18:00~20:30

場所:NTTデータ本社(江東区 豊洲3-3-3 豊洲センタービル)

コメント:
塚田修氏は、欧州多国籍企業の経験から、自動車産業で世界一になったトヨタの営業グローバル戦略、グローバル化の知識創造に関心を持ち、企業、大学の研究者との共同研究も行い、「営業トヨタウエイのグローバル戦略」を著作、この本の内容を説明した。
トヨタのグローバル化の成功は、「TPS(トヨタ生産方式)の成功」(改善で文化)とトヨタウエイと呼ばれる「理念と価値観」の浸透にある。「理念と価値観」を外国人に伝如何に伝えるかは至難の業であるが、トヨタは、トヨタウエイの「徹底」展開、英文「トヨタウエイ2001」、英文「営業におけるトヨタウエイ」、グローバル・ナレジ・センター(G.K.C)、ベストプラクティス・ブレティン(定期刊行)、営業SNS(Global Online Community Practice)、人事考課制度、トヨタ・インスティチュート、アメリカにおけるトヨタ大学、世界中に派遣される2000人の社員によるOJTを通して実現している。
「理念と価値観」には3つの効用、①知識創造の促進、②ローカル人材の活用、③グローバル組織の変化への対応がある。①では、組織全体の目的と方向性を示し、創造される知識の“正当性”の判断を可能にする。グローバル組織間に共通の価値観を明確にし、相互理解を容易にする。「知識創造の型」を示し、過去の失敗を教訓として問題解決の効率を向上させると述べ、SECIモデル(知識創造は、暗黙知と形式知の社会的相互作用(4つの知識変換モード)により高められるという考え方)、「場」の共有、組織学習を紹介した。②では、新興国の活力の取り入れたリバース・イノベーション。③では、“マニュアルとルール”から“理念や価値観の浸透”による複雑化するグローバル組織への対応を説明した。
トヨタと他社との決定的な違いは、生産分野では「改善」(問題解決法)でTPSの伝搬に成功し、生産以外のホワイトカラー分野で「トヨタ・ビジネス・プラクティス(TBP)」と呼ばれる8ステップの問題解決法を適用している点にあると述べ、TBPの海外における評価、調査結果を紹介した。
最後に、他社の理念と日常業務を関連付けは、・社歌を歌う/・復唱する/・年頭の挨拶/・壁に掲示などで、「理念・価値観」の伝搬・共有への戦略と日常業務を関連付ける課題解決システムが欠落している。一方トヨタは、「理念・価値観」(英文トヨタウエイ)と日常業務(人事考課システム)を関連付けるシステムとして、“Toyota Business Practice”を作り上げている。他社がトヨタに学ぶことは“理念・価値観をツール化する”ことであると述べた。
交流会では、三河密着型のトヨタの世界支配がいつまで続けられるか? 日進月歩のICT分野に、トヨタウエイの手法を適用するのは無理ではないかなどが議論になった。

参加者数:18名

Sep 20, 2012

第73回BAエグゼクティブサロン


講師:植村八潮氏(株式会社出版デジタル機構 会長 専修大学 文学部 人文・ジャーナリズム学科 教授)

テーマ:「出版デジタル機構」設立の背景と現状、将来像

日時:9月20日(木)18:00~20:30

場所:NTTデータ本社(江東区 豊洲3-3-3 豊洲センタービル)

コメント:
はじめに、日本の出版産業(出版・流通)の特徴は、書籍と雑誌を一体で扱う点にあり、販売額・利益率の高い雑誌(コミックを含む)を扱うことで成立しており、2011年の市場は1兆8千億円、1996年をピークに縮小傾向にある。また電子書籍市場は、携帯電話向けのコンテンツ(主にコミック)が売上の約9割を占め、2011年の市場は629億円。一方、米国の市場(電子書籍卸売上)は、電子書籍端末の普及により、9.7億$に急増、書籍卸売上の17%を占めると述べた。 出版は、言語依存の各国固有の社会制度、文化に関わって発展してきたが、グーグルブック検索訴訟和解の衝撃(2009)、スマートフォン、タブレット、電子書籍端末などのデバイスの普及、アマゾン、アップル、グーグルなどのプラットフォームの躍進、情報流通の変化により、2010年電子書籍元年は出版"国際化"元年。このような背景から、新たな出版産業の育成政策、出版文化を支える新たな制度設計を官民協働で取り組みが必要になった。
次に、"電子出版元年"以降の、関連省(総務省、経済産業省、文部科学省)の出版関連の行政について説明、電子書籍の流通環境が未熟であり、戦略的な基盤づくり(小資本の出版社でも参入できる環境整備、電子書籍制作のノウハウの共有)が求められるとし、産業革新機構が150億円出資の「株式会社出版デジタル機構(パブリッジ)」が2012年4月2日に設立された。
  • あらゆる端末・書店・出版社を結ぶ、全ての著者、読者が参加できる場を作る「架け橋」になる
  • 5年後は、100万タイトルの電子書籍コンテンツ「知」へのアクセス、出版市場の10%、2,000億円の市場創出、1人から1億人に向けて誰もが電子出版ビジネスを! 
  • 4つのサービス提供(制作支援、販売促進支援、配信・管理支援)による市場活性化
また、2011年度震災関連補正予算「コンテンツ緊急電子化事業」(書籍の電子化作業の補助率:費用金額の50%、補助金額:約10億円(電子書籍化事業総額:約20億円)、電子化書籍アイテム数:約6万タイトル)により、書籍の電子化作業が急ピッチで進められている。
最後に、過去:印刷書籍の時代、現在:印刷書籍を元にした電子書籍の時代、将来:はじめから電子書籍の時代になると語った。
交流会では、アマゾン、アップルの参入で日本の電子書籍市場はどうなるかが話題になった。

参加者数:26名

Sep 07, 2012

第19回BAクリエイターズサロン


講師:石川淳哉 氏(株式会社 ドリームデザイン CEO)


  開催日時:平成24年9月7日(金) 19:00~21:00
  開催場所:東放学園キャリアーサポートセンター

テーマ:「クリエイティブの可能性 for 3.11」


参加者数:36名

講演会場風景と講演概要
第19回目となるBAクリエイターズサロンは、「助けあいジャパン」と言う公益社団法人を立ち上げて、3.11大震災の被災地復興支援活動を続けられている、石川淳哉氏(株式会社 ドリームデザインCEO)をお招きしました。 「クリエイティブの、新しい時代に向けて」をテーマとして、助けあいジャパンの活動を通して、震災以降に起きたクリエイティブをみながら、世界中の「クリエイティブは、果たして何の為に存在するのか?」皆で考えましょう、というのが今回のサロンの内容でした。

Jul 23, 2012

第5回ブロ-ドバンド特別シンポジウム


  1. シンポジウムのテーマ

  2. 「日本の情報通信産業再生の処方箋~ビックデータ、スマート時代の国際競争力を考える~」

  3. 開催日時・場所

  4. 日時:平成24年7月23日(月)14:10~17:50
    場所:慶応義塾大学 三田キャンパス 北館ホール
    会場参加者:163名、ニコニコ生放送来場者:3万人超

Jul 19, 2012

第72回BAエグゼクティブサロン


講師:竹田義行氏(株式会社NTTドコモ 研究開発センター専任部長、早稲田大学大学院国際情報通信研究科客員教授)

テーマ:「移動通信の進化とオープン化」

日時:7月19日(木)18:00~20:30

場所:NTTデータ本社(江東区 豊洲3-3-3 豊洲センタービル)

コメント: 元 総務省 情報通信政策局長の竹田義行氏に、移動通信の進化と今後の方向性について、解説して頂いた。
はじめに、通信は固定から移動へ、モバイル・ブロードバンドに向かい、2011年末の世界の携帯電話加入者数は59億、普及率は87%に達した。また、移動通信方式は、2010年から、3G(W-CDMA、CDMA2000)から、世界統一方式の4G(LTE/LTEアドバンス)(3Gの約10倍高速)に移行しつつあり、この背景に、トラフィックの急増予測(2011年→2015年で約12倍)がある。また、世界の携帯通信事業者ランキングのNTTドコモの位置は、加入者件数では20位以内に入れず(注:Tala DOCOMは19位)、売上でも6位と低位にあると述べた。
次に、このような状況の中、Apple(iPhone、iPad、iOS)、Google(Android)、Amazon Kindle(電子書籍)といった新たなビジネスモデルが出現し、スマートフォンの2011年度の出荷台数の割合は60%に達した。また、タブレット端末の国内出荷台数は2015年度に500万台を超えると予測される。また、携帯ビジネスモデルは、(端末、トランスポート、サービスプラットフォーム、アプリケーションの全てを提供する)垂直統合から、端末、アプリケーションがオープン化するビジネスモデルに変化し、端末は、各種OS(iOS、Android、WindowsMobile、・・・)を用いた機器が出現すると述べた。
最後に、ブロードバンド・サービスとオープン化によるパラダイム・シフトについて語った。移動通信事業者は、土管を提供することで料金収入を確保することが難しくなり、新たな収入源の確保に向かい、アプリケーションやサービス面での競争が激化する。また、オープン化は、新たな分野からの参入者による多様なサービス(SaaS、クラウド・コンピューティング、端末)が展開される。また、開発環境の提供によるアプリケーション開発、コンテンツ提供の多様化(通信・放送の融合)が進む。一方、ブロードバンド・サービスの進展、トラヒックの急増は、移動通信システムの4G化に加え、アクセス系への無線LAN(Wifi)の利用拡大、無線LANの高速化・広帯域化が進むと述べた。 卓話後の交流会では、携帯通信事業の国際競争力・国際展開、並びにブロードバンド・サービスとオープン化によるパラダイム・シフトが話題となった。

参加者数:30名

Jun 21, 2012

第71回BAエグゼクティブサロン


講師:串間和彦(BA顧問、NTTサービスイノベーション総合研究所 所長)

テーマ:「サービス創造を目指す研究所の戦略」

日時:6月21日(木)18:00~20:30

場所:NTTデータ本社(江東区 豊洲3-3-3 豊洲センタービル)

コメント: NTT研究所の串間和彦所長に、NTTグループのR&D戦略を分かり易く説明して頂いた。
はじめに、日本の情報通信サービス(固定、携帯)の状況を紹介、日本のICTインフラの国際ランキングの総合評価は第1位にある。また、NTTの固定、移動通信事業は、IP系収入が音声系収入を上回り、レガシー系中心から、IP系およびソリューション・新分野等を中心とする事業構造に改革を進め、レガシー系は連結決算ベースで30%に低減してきたと述べた。
NTT持株研究所は、今年の7月から3総研体制(サービスイノベーション総合研究所、情報ネットワーク総合研究所、先端技術総合研究所)に移行し、R&Dのマネジメント(死の谷を越える総合プロデュース制、サービス創造の3つの歯車、スピード感のあるサービスの可視化等)ついて説明した。また、映像系サービス(ひかりTVサービス、モバイルマルチメディア放送(NOTTV)等)、音声系サービス(特別支援学校ICTツール(こえみる)等)、ホームICTサービス(OSGiプラットフォーム等),クラウド・セキュリティサービス(SNS分析、クラウド鍵管理暗号システム等)、萌芽的研究(未来のテレビ/コミュニケーション、進化的メディア符号化技術等)、それにR&D東京オープンルームを紹介した。最後に、“世界の未来をここから”のポスターでサービス創造を目指すNTT研究所の姿勢を強調した。
卓話の後の交流会では、NTTの研究所も昔と変わった、ノーベル賞が未だ出ていないのが寂しいなどの意見が出ていた。

参加者数:23名

May 28, 2012

第17回ブロ-ドバンド特別講演会


  1. 講演テーマ

  2. 「どうなる? 「クール・ジャパン」コンテンツのブロードバンド展開、海外展開」
  3. 開催日時・場所

  4. 日時:平成24年5月28日(月)14:30~17:30
    場所:明治記念館 曙の間
    会場参加:365名、ネット視聴:2万4千超

May 16, 2012

第18回BAクリエイターズサロン


講師:椎木隆太氏 (株式会社DLE( ディー・エル・イー)代表取締役CEO)


  開催日時:平成24年5月16日(水) 19:00~21:00
  開催場所:東放学園キャリアーサポートセンター

テーマ:「社内炎上のススメ」


参加者数:53名

講演会場風景と講演概要
第18回目となるBAクリエイターズサロンは、NHKのEテレで全国放送をしている「鷹の爪団」の展開をはじめ、日本国内のみならず世界に向けてコンテンツビジネスの展開を図っているDLE( ディー・エル・イー)代表取締役CEOの椎木隆太氏をお招きしました。

Apr 19, 2012

第70回BAエグゼクティブサロン


講師:青山友紀(BA顧問、GICTF会長 慶應義塾大学教授 東京大学名誉教授)

テーマ:「2010年代に生じるICTパラダイムシフトとそのインパクト」

日時:4月19日(木)18:00~20:30

場所:NTTデータ本社(江東区 豊洲3-3-3 豊洲センタービル)

コメント: グローバルクラウド基盤技術フォーラム(GICTF)会長である青山友紀先生に、2010年代に生じるICTパラダイムシフトとそのインパクトについて、詳しく解説して頂いた。
はじめに、2011年はICTの転換時点、①“情報爆発”から“ビックデータ”へ、②東日本大震災の発生、災害復興へのリソース投入、③新世代NW(NWGN)研究がフェーズ2へ、④クラウド゙はシングルからハイブリッドへ移行すると述べた。
2011年に発生したデータ量は、1.8ゼッタバイト(10の21乗バイト)を超え、ビックデータの研究開発が本格化している。NWGNはOpen Flow(プロトコル)によりパケット転送を集中制御するフトデファインドNW(SDN)で、ネットワークの仮想化(複数機能のNWの共存)が実現でき、各国で実証実験が始められている。
2011年は、クラウド誕生5周年、クラウドシステムは、必要なときに必要なだけ、柔軟なスケール、リソースの仮想化、セルフサービスインタフェースなどのメリットがあり、クラウド管理基盤ビジネスは、米国が圧倒的(米国:93%、ヨーロッパ:3%、日本:1%)である。この市場規模は、2011年が14,000億円に対し2015年には22,000億円に拡大する。また、クラウドは、2011からハイブリッドクラウドが始まり、2015年以降はインタークラウドに向かう。
日本は、GICTFをいち早く(2009年に)設立、クラウドの相互運用性、可搬性を担保するインタークラウドの標準化活動を、国際標準化機関(ITU-T、IEEEなど)と連携して進めている。また、ジャパンクラウドコンソ-シアムを設立、ビックデータ化する医療情報を震災時でも継続的に利用可能とする医療クラウド、クラウドによる電子行政の効率化、マイナンバーの導入・活用等が検討されている。
最後に、①ビックデータ時代における災害に強い高信頼インタークラウド研究開発・標準化へのリソース投入、②仮想化されるネットワークリソースとクラウドのVMリソースの統合的制御方式の研究開発、③欧米のインタークラウド研究グループとの連携が必要であると述べた。
交流会では、圧倒的に強い米国のクラウドに対し、インタークラウドで日本がどう巻き返すことができるか、NWNGの研究開発・導入がどう進むかなどが話題になった。

参加者数:22名

Mar 15, 2012

第69回BAエグゼクティブサロン


講師:黒田 豊(Cardinal Consulting International Inc.マネージング・ディレクター)

テーマ:「日常化する米国のインターネット・ビデオ視聴」

日時:3月15日(木)18:00~20:30

場所:NTTデータ本社(江東区 豊洲3-3-3 豊洲センタービル)

コメント: シリコンバレー在住の黒田 豊氏に、米国のインターネット・ビデオ視聴(プロ制作の優良コンテンツの視聴)の実態、変革のうねり、日本企業への提言を語って頂いた。
ユーザーは、以前はテレビで、テレビ放送(地上波、IPTV、衛星、ケーブル)を視聴していたが、今日では、インターネット経由で、色々なサイトから色々な端末でビデオ情報を視聴する大きな変革が広がり始めている。このインターネット・ビデオ視聴は、UGCによるYou Tubeからはじまったが、今日ではプロ制作のコンテンツがビジネスの主流になり、放送コンテンツが、大手テレビ局(ABC、NBC等)、アグレゲータ(Hulu等)から、インターネット経由、無料広告あるいは有料モデルで、(テレビ放送の)頭越し(OTT:Over The Top)に提供している。一方、ケーブル会社、衛星放送、通信(IPTV)会社は、インターネット経由、ユーザー認証による無料広告モデルで、「いつでも」「どこでも」で提供するTV Everywher(TVE)を実施している。
この変革は急速で、インターネット経由のTV視聴は、2020年にはブロードキャスト・テレビをしのぐ。また、インターネット・ビデオ広告は遠くない将来サーチ広告を抜き、その先に、インターネット広告がテレビ広告を抜く。この背景は、①インターネット上の豊富なビデオ・コンテンツ、②パソコンでビデオを見ることに抵抗のない世代の広がり、③ビデオ視聴可能な機器の進化(スマートフォン、タブレット、テレビ(ボックス・ゲーム機経由、スマートTV)④ビデオ配信技術の進化(Variable bitrate(VBR)の採用)にある。
米国のテレビ局は、コンテンツによる利益最大化を指向、テレビ放送はコンテンツ配信の1つのチャンネルに過ぎなくなり、視聴者そしてコンテンツ保持者が主役となる。これに向け、新しいビジネスモデル(広告形態、Eコマース、視聴者参加)が試行されている
テレビ局が中心に運営しているアグレゲーターHuluは、2011年6月から有料のHulu Plus($7.95/月)を開始(会員数150万)、2011年の売上60%増、$420mil、Huluの売却は中止、TVEも提供している。Huluの主たる競合は、映画を中心に通販レンタルでビジネスを始めたNetflix、現在はストリーミング・サービスに移行し、テレビ番組も追加、会員数は2,400万、売上$875.6mil(2011年4Q)、利益$40.7mil(2011年4Q)。
また、インターネット独自ビデオ・コンテンツ作成に、インターネット系の会社が本格的に参入開始、Netflixも投資し、その動向も注目される。
最後に、現在起こっている大きな変革は、コンテンツ保持者、通信サービス会社、ケーブル会社、広告業業界にとってビジネス機会であり、日本企業は米国の現状から学ぶべきことが多い。日本もチャレンジ精神をもって新しいビジネスモデルを試行し、新しい時代におけるフレキシブルな戦略を立てるべきであると述べた。
交流会では、日本に伝えられる情報に偏りがあり米国の実態が伝えられていない、Huluの収入は放送収入の数%に過ぎないが売却を中止し、将来に掛ける姿勢等が話題になった。

参加者数:23名

Feb 23, 2012

第17回BAクリエイターズサロン


講師:猪子 寿之 氏 ( チームラボ 代表)


  開催日時:2012年2月23日(木) 19:00~21:00
  開催場所:東放学園キャリアーサポートセンター

テーマ:「チームラボ、デジタルテクノロジー、文化、アート、そして日本」


参加者数:62名

講演会場風景と講演概要
第17回目となるBAクリエイターズサロンは、エンジニア、デザイナー、建築家、CGクリエイターなど様々なスペシャリストが集まる「ウルトラテクノロジスト集団」チームラボ代表の猪子寿之 氏をお招きして開催いたしました。

Jan 18, 2012

第68回BAエグゼクティブサロン


講師:水野忠則(愛知工業大学情報化学科教授 情報処理学会副会長)

テーマ:「デジタルコンテンツの教育・研究と学会活動」

日時:1月18日(木)18:00~20:30

場所:NTTデータ本社(江東区 豊洲3-3-3 豊洲センタービル)

コメント: 水野先生に、デジタルコンテンツに関する情報処理学会の活動、愛知工業大学の教育についてご紹介頂いた。
はじめに、情報処理学会の概要、情報放送型システムを研究する放送コンピューティングG(BCC)の活動を紹介した。次に、情報処理学会は、デジタル社会の最近の動向を配意し、コンテンツ関係の新しい二つの研究会、①コンシューマ・デバイス&システム研究会(CDS)、②デジタルコンテンツクリエーション研究会(DCC)を新設したと述べた。また、DCCは、BCCの前進形で、研究の対象は、デジタルコンテンツの作成・利用技術であり、その活動内容を紹介した。
次に、愛知工業大学の歴史、平成20年度に情報科学部 情報科学科に新設したメディア情報専攻の特色、設備、教育内容を紹介した。学ぶ対象は次の3つの領域、①3次元CG・アニメーション・デジタル映像、②Webデザイン・Webアプリケーション、③「ものづくり」への展開:3次元CAD。教育の特色は、魅力的なコンテンツをつくる、情報がよく伝わるコンテンツをつくる、コミュニケーション力であり、卒業に当たっては、(論文の提出でなく)卒業作品の提出になっていると述べた。
最後に、これら活動により、コンテンツ学という新たな分野を創成し、博士(コンテンツ学)が誕生できるよう考えて行きたいと述べた。
卓話後の交流会では、コンテンツは本当に学になるのか、コンテンツ学会はどんな役割を果たすのか、学会と産業界の関係などが議論になった。

参加者数:22名