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Nov 21, 2007

第33回BAエグゼクティブサロン


講師:金正勳(慶応義塾大学 デジタルメディア・コンテンツ統合研究機構 准教授)

テーマ:「デジタルコンテンツ立国に向けた韓国の取り組み」

日時:11月21日(木)18:00~20:30

場所:NTTデータ本社(江東区 豊洲3-3-3 豊洲センタービル)

コメント: 韓国は、近年ICT、コンテンツ産業が急速に発展しているが、その背景、内情は、日本に近い国にかかわらず殆ど知られていない。韓国事情に精しい金先生に、その実情を、コンテンツ産業政策、メディア融合政策の視点から詳しく解説して頂いた。 はじめに、ICT政策を多方面(14項目)から日本と比較した。コンテンツ政策の基本スタンスは選択と集中、放送産業は多公営/一商業、放送の広告販売は公社独占、コンテンツの海外市場開拓に力を入れ、貿易収支は黒字、ネット利用を促進し、国産エンジンが躍進、ネット実名制が定着、放送の視聴率・新聞購読率は下落、融合時代の統合規制機関の設置に積極的など日本と大きな差があると指摘した。 次ぎにメディア環境は、アナログからデジタル型に急速に変化し、デジタルコンテンツ市場は急拡大。異業種間での主導権争い、通信事業者のコンテンツ部門参入、融合による新規メディア(DMB、IPTV等)の創出など競争激化。これに対し、放送業界はネット配信など所有するコンテンツのマルチユース政策の推進で積極的に対抗していると言う。 一方、放送業界に支配されているプロダクションを独立産業に育てる振興政策、韓流を日本からアジア、南米、中東に拡大する支援策についても述べた。最後に、現在注目を浴びているディア融合政策議論(規制機構の再編と新しい法制導入等)が紹介された。 交流会は、産官学の多彩なメンバで活発な意見交換が行われた。

参加者数:33名